100の読者、100の経験[031]


陶山 健

 

出版社平社員 

2018年1月6日
2018年1月6日

Q1:本書を読んで印象に残っている一文があれば教えてください。

—————— 締め切りは、あるようでない。

p147 15行目 ]

Q2:その一文から感じたこと、思ったこと、考えたことを教えて下さい。

 

冒頭の往復書簡を読み終えて「今じゃない」と思った。

 

子が生まれると、時間は流れるというより持っていかれ、理不尽で最高にかわいい生き物が全権を掌握する。そんな中、いつでもアクセス可能で途中退場OKなネット配信のドラマは、非常に好都合な娯楽だった。数種類のドラマを同時並行でつまみ食いし、結果的に膨大な数のドラマを見た(ページをめくる必要もないし^^)。

 

『言葉の宇宙船』が本棚に丁重にしまわれて1年が経つ。たまにハッとして、適当なページの適当な単語から適当なところまでを読む。ふと、君はどんなつもりで我が家に来たんだろうと考える(本の「つもり」を気にしたのは初めてだ)。君の「つもり」とは違うかもしれないが、しばらくはこの微妙な関係性に付き合ってもらうしかない(本との将来に渡る関係性について考えたのも初めてだ)。

 

「締め切りは、あるようでない」らしいし、気長にやっていきましょう。これからもよろしゅう。



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