堤 涼子
ニワの文化研究所 代表
多摩美術大学大学院 助手
Q1:本書を読んで印象に残っている一文があれば教えてください。
—————— シンクロニシティやセレンディピティという言葉があるけれど、僕は、「ライブラリーエンジェル」っていう言葉が好きなんです。
[p62 5行目 — 7行目]
(以降、p66 20行目までのくだりを踏まえて)
Q2:その一文から感じたこと、思ったこと、考えたことを教えて下さい。
『言葉の宇宙船』は本棚の「その他」のコーナーに並んでおりました。左隣はサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』、さらに左は深沢七郎『楢山節考』、なぎら健壱『東京の江戸に遊ぶ』、小沢昭一『小沢昭一的こころ』と続きます。私はニワの研究なんかをやっておりまして屋外空間における生活者のデザインを研究していますが、全然関係書ではありません。
『ゴドーを待ちながら』は大変有名な不条理劇ですが、待ち合わせしても終いには来ないゴドーのような友人がおりまして、『言葉の宇宙船』と出会ったのも、その友人らと映画や美術展なんかを観に行ったりと研究職が見つからず闇雲にぶらぶらしていた時でした。
「ライブラリーエンジェル」の一節にこころ惹かれたのも、考えると「その他」の宇宙を遊ぶうちにエンジェルが良いところに導いてくれるのではないかという、都合の良い、下ごころがあったのだと思います。
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